今回はトルク管理をされるユーザー様に向けて、トルク管理方法と注意点・締付トルク測定サービスについてご紹介させて頂きます。
トルク管理は必要?
トルク管理については、IP68水没仕様など厳しい条件下でご使用の際に、施工のバラツキを抑える為に必要な管理方法となります。
非防水・簡易防水等の用途でご使用される場合は、手締め等従来通りの方法でご使用頂いて問題ございません。
トルクレンチで管理
- 測定箇所は2箇所
ロックナット側(本体固定)
シールナット側(電線固定) - 締付トルク参考値はこちらを参照下さい
- トルクレンチについてはこちらを参照下さい
ギャップ値で管理
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現場でトルクレンチを所持出来ない場合に有効です。
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事前に推奨トルクで締め付けた際のシールナットと本体の隙間(ギャップ値)を測定し、組立はギャップ値で指示して頂けます。
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但し電線サイズが不特定の場合はこの方法は不可です。
トルク管理方法の注意点
過剰トルク(過トルク)
過剰トルクでの締付は、電線の損傷、シール部品の破損・変形による防水不良の原因となることがございますので十分ご注意下さい。
供回り防止
本体/筐体側のロックナット側トルクがシールナット側より弱い場合、
- シールナット締付の際に本体の供回りが発生しやすく、シールナットの締付不足にることがございます。
- 取付後メンテナンス等でシールナットを緩める際に、本体が供回りし緩み易くなります。
これら供回り防止の為には、ロックナット側を高トルクに設定することや、シールナットの締付または緩める際には、本体六角部をしっかり固定しながらの作業を推奨します。
ご参考までですが、ユーザー様によってはシールテープのご使用や接着剤での固着などを施されるケースもあります。接着剤は樹脂用接着剤(瞬間接着剤)を推奨します。
トルクレンチ貸出サービスのご案内
トルクレンチを所持されていない、またはトルク管理でお悩みのお客様へトルクレンチ貸出サービスを行っております。
締付トルク測定サービスのご案内
トルクレンチを所持されていない、またはトルク管理でお悩みのお客様へ締付トルク測定サービスを行っております。
- 必要なものはお客様のご使用電線サンプルのみ(50cm程)
- 防水試験はIP68/5~50m相当/30~60分 で設定可能。
- 下記レポートで締付トルク値とギャップ値をご報告します。(但し防水性能を保証するものではございませんので参考資料となります)
- 料金については基本無償ですが、ご要望が多種に及ぶ場合やサイズによっては有償とさせて頂きます。(事前にご相談下さい)
- 試験結果をBLOGにて公開しています。近似サイズ等ご参考になれば幸いです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ケーブルグランドには2か所のネジ部があります。ねじの締結には本来トルク管理が必要です。とはいえ、常時トルクレンチがある訳では無いと思われます。
あくまでも目安に過ぎませんが、、手締めで締め込み後、ケーブルを引っ張っても簡単にズレなければ、しっかりと保持できており、ある程度防水も問題ありません。
とはいえ、安心材料のエビデンスとしてもある程度のトルク値は把握されることを推奨しますので、ご不明な点はお気軽にお問合せください。