4種類のネジ規格品
AVCナイロンケーブルグランドにはG(PF)ネジ品・Mネジ品・PGネジ品・NPTネジ品の4種類のラインナップがあります。
なぜこんなにあるの?管理が大変、、、何が違うの??
A型/B型同様によくある質問のひとつであり、ここも少し深堀りしてご案内しますので、選定時のご参考になれば幸いです。
比較
問:
下の画像にはGネジのFGA26-16GとMネジのMG25A-16G-ST・MG25A-16Gの3品番があります。一体どれがどれでしょうか?
上から
下から
横から
答:
左から、FGA26-16G・MG25A-16G・MG25A-16G-STでした。
画像では少し見難いですが、ご覧の通り六角部の刻印が無ければ、見分けが付き難いです。シールナットや内部部品は同じで、若干ですが本体取付側ネジの寸法(規格)が違います。
Mネジ品のST有無(長足型・短足型)については、以下のブログをご参照ください。
よくある質問
Q1:なぜG・M・PG・NPTネジの4種類が存在するのですか?
Answer
ケーブルグランドはドイツ発祥の製品です。ヨーロッパではドイツPGネジが標準的に使用されていました。しかし2000年から新ヨーロッパ規格として、ISO/メートルネジに置き換えられました。
G(PF)ネジはJIS管用平行ネジとなり、主に日本国内で多く使用されるネジ規格です。NPTネジはアメリカテーパネジとなり、ロックナット不要のテーパネジで北米で多く使用されています。
これらより製造元の台湾AVCは全世界の産業機器・装置への納入を目指しており、主要ネジ規格4種類を自社製品に展開しています。寸法など詳細はコチラよりご覧ください。
Q2:性能に違いはありますか?
Answer
ネジ規格の違いのみです。
Q3:価格に違いはありますか?
Answer
一部例外はありますが、サイズが同じであれば価格差はございません。
Q4:入手性・在庫状況に違いはありますか?
Answer
在庫状況は品番によりますので一概に比較は出来ませんが、今年の出荷ベースでは、やはりG(PF)ネジが一番多く59%、Mネジ(32%)PGネジ(9%)NPTネジ(0.1%)の順となります。
Q5:どのような時に使い分けが必要ですか?
Answer
ケーブルグランドを取り付ける機器/装置の筐体部(取付箇所)の状況によります。例えばヨーロッパから輸入した機器にはPGネジが、北米から輸入した機器にはNPTネジのタップ加工が多く見られます。
この場合他ネジとの互換性は無く筐体取付部にタップ加工が施されている場合は同じネジ規格の品番を選定する必要があります。
しかし筐体取付部にタップ加工が無い場合はネジ規格よりもネジ外径が重要となります。
例えば筐体に空穴Φ27mmの場合は、上記3品番ではFGA26-16Gを推奨します。しかし仮に手元に無い場合などはMネジ品MG25A-16G・MG25A-16G-STでもご使用できます。
上記画像は透明アクリル板にΦ27mm空穴があり、Gネジ品・Mネジ品を比較しました。共に片側(上部)は空穴とネジ部は接触させてます。
Gネジ品(FGA26-16G)は、空穴とネジ外径の隙間はごく僅かで最適品です。
Mネジ品(MG25A-16G)でも、ゴムワッシャに幅があるので、ほぼ同様にご使用できます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ネジ種が豊富でどれを選択しょうか?
⇒ まずは取付筐体側の穴をご確認ください。
- タップ加工がある場合
👉 ネジ規格をカタログ「ネジの呼び」で確認、ご使用ケーブル外径より
品番選定!
- タップ加工が無い場合
👉 空穴の直径をカタログ「取付穴径」で確認、ご使用ケーブル外径より
品番選定!
タップ加工が無い空穴の場合、突発的な在庫切れ等で今までご使用と異なるネジ規格品番でも、近似値サイズ品なら同様にご使用いただけます。製品案内
Gネジ/Mネジの主要品番で近似値サイズ比較は次の通りです。
G1/4(FGA13/FGB13) ≒ M12x1.5(MG12A/MGB12)
G3/8(FGA17/FGB17) ≒ M16x1.5(MG16A/MGB16)
G1/2(FGA21/FGB21) ≒ M20x1.5(MG20A/MGB20)
G3/4(FGA26/FGB26) ≒ M25x1.5(MG25A/MGB25)
G1 (FGA33/FGB33) ≒ M32x1.5(MG32A/MGB32)
G1-1/4(FGA42/FGB42) ≒ M40x1.5(MG40A/MGB40)
G1-1/2(FGA48) ≒ M50x1.5(MG50A/MGB50)
その他にも品番選定でお困りの場合はケーブル仕上り外径と筐体取付側の穴径などご使用条件をお知らせいただければ、ご提案いたします。
以上、ではまた~